パワードとパッシブの違い

スピーカーはアンプの内蔵有無で「パワードスピーカー」と「パッシブスピーカー」に分かれます。

パワードスピーカー パッシブスピーカー
アンプ 内蔵 別途パワーアンプが必要
接続の複雑さ シンプル(信号線1本+電源) ミキサー→アンプ→スピーカーの2段階
柔軟性 低め 高い(アンプとスピーカーを個別に選べる)
小〜中規模
大規模・固定設備

小〜中規模イベントではパワードスピーカーが主流です。設置がシンプルで、追加機材も少なくて済みます。

接続端子の違い

パワードとパッシブの接続構成と使用端子

パワードスピーカーの接続

ミキサー
  ↓ XLRケーブル(バランスライン信号)
パワードスピーカー(アンプ内蔵)
  ↓ AC電源ケーブル(本体に直付き)
コンセント

使用端子:

  • 入力:XLR(バランス)またはTRS フォーン(ミキサーからのライン信号)
  • 電源:ACケーブル(本体に付属)

パッシブスピーカーの接続

ミキサー
  ↓ XLRケーブル(バランスライン信号)
パワーアンプ
  ↓ スピコン(SpeakON)ケーブル
パッシブスピーカー

使用端子:

  • ミキサー→アンプ:XLR(バランス)またはTRS(ライン信号)
  • アンプ→スピーカー:スピコン(SpeakON)またはバナナ端子(スピーカー信号)

スピコン(SpeakON)とは

スピコンはNeutrik社が開発したスピーカー接続用のロック式コネクタです。正式名称は SpeakON

特徴:

  • ロック機構があり、本番中に抜けない
  • 大電流(パワーアンプ出力)を安全に伝送できる
  • 2極(NL2)と4極(NL4)がある。4極は1本のケーブルで2ch分を伝送できる

コネクタを接続するときは、挿し込んでから右に回してロックします。引っ張っただけでは抜けません(ロックを解除してから引き抜く)。


⚠ XLRとスピコン・スピーカー出力の混同に注意

パワーアンプの中には、スピーカー出力端子にXLR型のコネクタを使っている機種があります。

外見がXLRと同じでも、アンプのスピーカー出力から出ているのは大電流のスピーカー信号です。これを誤ってミキサーやプリアンプのXLR入力に差し込むと、入力回路が破損します。

見分け方:

  • パワーアンプの背面パネルで「SPEAKER OUT」「SP OUT」と書かれた端子がスピーカー出力
  • 「LINE IN」「INPUT」と書かれた端子がライン入力
  • 端子の形がXLRでも、ラベルを必ず確認する

スピコン(SpeakON)はXLRと形状が異なるため混同しにくいですが、古いパワーアンプや一部業務機器ではXLR型スピーカー出力を採用しているものがあります。


まとめ:接続前のチェックリスト

  • パワードスピーカー使用なら:ミキサーのXLR OUT → スピーカーのXLR IN で接続
  • パッシブスピーカー使用なら:ミキサー → パワーアンプ(XLR) → スピーカー(スピコン)
  • パワーアンプの出力端子のラベルを確認(XLR型でもSPEAKER OUTならスピーカー信号)
  • スピコンはロックされているか確認してから電源ON

スピーカーの種類(メイン・モニター・サブウーファー)についてはスピーカーの基礎:メイン・モニター・サブウーファーの役割と配置を参照してください。